1カ月単位で利用できる『自習だけ』のコース
2010年から、どこよりも早く「自習だけのコース」を中学生、高校生、社会人を対象に開始しました。
塾=授業を受ける場所
から
塾=勉強生活を過ごす場所(勉強場所)
にシフトしてきていますよ
高校生は『自習ニーズ』で塾や予備校に入る時代
大手の予備校や大学受験の塾さんが声をあげて言えるはずがないことですが、近年、高校生が
『勉強する場所を確保するため』に予備校や塾に通う傾向にあります。
理由はいくつかありますが、この流れを汲んで、私の住む愛知県では
高校生対象の塾の新規開校が今までの「駅前」から「その高校の目の前」に変わったことからも、大手塾・予備校内でもこのニーズが主だと分かっているようです。
ただ、大手塾や予備校では「自習だけのコース」があるわけではなく、1教科の指導を受講すると、その塾にある自習室が使い放題になるだけです。
それなら、自習だけのコースを作ればいいのではないか?
多くの塾では、自習だけのコースを設置することが難しいです。その理由は大きく分けて3つあります
1:自習だけの子が利用できるだけの「自習用の席」がないから
2:自習している子がうるさいなど、自習空間の環境維持が困難だから
3:自習室内のルール違反が横行するから
しかし、塾屋の場合は、自習室が確保できること、指導するコースの授業カリキュラムのなかに自学自習をする授業があること、自習空間内にスタッフがいてカメラも設置してあることなどの特徴を活かして
・場所と塾内の教材を使い放題の「自習だけコース」
・自習+質問対応もできる「自習・質問コース」
の2つを設置しました
通常の生徒の自習にまざって自習できるので、塾生の自習力の高さに引っ張られて、より良い時間を過ごせます
自習生コースの実態①「来るのは3タイプ」
これまで、ご相談または実際に利用したケースを分類すると3つのタイプに分かれます。
逆に言えば、こういうタイプには合っていると言えるかもしれませんね。
①宿題ぜんぜんやれないタイプ
毎日の宿題、週末、夏休みなど、家では宿題を全くやらない(やれない)タイプです。
こういう子を塾に通わせても
『授業のある日は、授業で夜がつぶれてしまい、結局、学校の宿題をやらない』
『塾の宿題が出るけど、それもやらない(やれない)だろうから通わせても意味ない』
という流れで、自習だけコースを発見し、利用されています
これまでだと
中学生『夏休み期間中だけ』『次のテストまで』『中3になるまで』
高校生『進学が決まるまでずっと』『大学受験の予備校に入るまで』
使っている子が多いですね。
②塾の授業は要らないけど、場所は欲しいタイプ
これは、中学生、高校生とも同じ使い方と言えるかもしれませんね。
主に成績上位層で、進学塾で成績を作り上げてきたわけではない「独学型」の子が受験期やテスト前に使いたいと利用されています。
自習の様子を見てみると、〇会や進〇ゼミなどの教材を使って勉強しているようですし、映像授業や動画を駆使して勉強していますね。
③「自分でやってみたい」実験タイプ
中学生で、このタイプはまだあまり多くはないですが、今後、増えていきそうなタイプです。
塾をやっていると、こういう親子の会話があります。
子ども「塾を辞めて、自分で勉強する!」
母「え?どうやって勉強するの!?」
こういうときに、自分だけ、しかも今まで家で勉強したことがない子に「自分の部屋=勉強」にしていくのは至難の業です。
そういうときに、指導がないけど「場所」は提供してあげる。しかも、来る・来ない、いつ・何時間通うかは自分で決められる自習生は最適です。
今の家が勉強に向いていない構造だったり、間取りになっている以上、100%家で一人で頑張るというのは、小さいころからの習慣がなければ不可能だと私は考えています。
なので、せめて『勉強する場所』が本人の使いたいときに使えるような下地だけは整えたうえで「自分一人で」を試してほしいですね。
かつて、塾屋でも、普通に入塾する相談で来たケースで、でもお子さんは「俺は自分でやってみたいんだ」という意見が強かったとき、自習生コースを次のテストまで利用してもらって、その結果で判断したらどうですか?と提案したことがあります。
それで結果が出るならそのまま自習生でいけばいいし、ダメなら「やっぱり指導が必要だね」となるわけです。そういう実験?試験?としての利用も1つアリだと思います
このタイプの子は、自分で調べて問い合わせをするケースもありますよ
実態②単発的な利用者が5割、2年以上の利用者が5割
動機にもよりますが、中学生は「長期休み中」の子が5割、「高校が決まるまで」の子が5割くらい
高校生は「長期休み中」の子は2割で、「大学(専門)が決まるまで」の子が8割くらいです
実態③解決できるのは、1つだけ!
自習生コースを利用している中学生、高校生の様子を見ていると
通う目的(動機)はしっかり達成できています
例:学校の宿題が全然提出期限に間に合わないので、塾で宿題を終わらせたい
例:定期テスト時の課題を日々コツコツやりたい
例:自分でテスト勉強(受験勉強)をやりたい
その場合、やはり最優先の目的は達成できますが、そこから『さらに』まではやれてはいません
上記の例だと顕著なのが『学校の宿題を終わらせるために自習室を使う』子です
彼らは、宿題が全然ない日は来て20分で帰宅しますし、テスト前も机の上にあるのは埋めてない宿題だけです
決して宿題以外の勉強はしません
それはそれで、最優先の目的は達成しているので文句も不満もないのですが、保護者の方は、その先にある勉強まで見据えているかもしれません。もし、その目的が達成した先まで自習生コースに期待するのであれば、それは叶わないと思います。実際に、自習生で使っている中高生で、宿題目的の子が宿題以外のテスト勉強をしている姿を見ることはほぼ無いです・・・
もし、最優先の目的が達成できて、さらにその先でテスト勉強をしてほしい、分からない所を・・・という段階に来たら、塾で相談して・・・ということもできます
先に提案できるものを挙げておくと
・分からない所を質問できる『自習生プレミアムコース』
・中高生の通常の『指導コース』
・予備校などへの転塾
・スタディサプリなどの教材との併用
このあたりだと思います
まとめ:どうせ勉強するなら、より良い環境で!
『友達と勉強してくるわ!』→結局ずっと遊んでしまう
『◎◎図書館で勉強してくるわ!』→自習室がうるさくて集中できない
勉強時間がドンドン減っている昨今の中高生
そんななかで、勉強しないと!と思って勉強場所を求めて行動したのであれば、【勉強になる】時間を過ごさせてあげてください。
たしかに、塾屋の自習室は有料です。ですが、無料の図書館や友人宅では得られない環境や雰囲気のなかで勉強ができます
おそらく、お子様に聞けば「別に◎◎図書館に行くからいいよ」と答えるかもしれませんが、それは本当にその子が「勉強するつもりで答えている」でしょうか。もし、お子様に危機感があれば『◎◎図書館だと・・・』という答えが出てくるかもしれません。そのときは、良い勉強場所を提案してあげてください
かつては、飲む水は無料でした
しかし、今では、飲む水は有料で『買うもの』です
勉強環境もその段階にきています
コロナ禍もあって、無料の勉強場所は減っているだけでなく、本気で勉強したい子は行かなくなってきました
せっかく勉強するなら、良い環境で気が済むまで勉強させたいですよね!