愛知県で導入される「ラーケーション」って何??
2023年度より導入されるラーケーション
名前の由来は「学び(Learning)」と「休暇(Vacation)」を合わせた言葉です
2023年度は下半期で2日、2024年度からは年3日、ラーケーションの届け出を学校に提出することで、欠席ではなく出席停止扱いとなります
ラーケーション、届け出方法
まず、学校ごとに書面やアプリで申請します
(タイミングによっては学校側が給食など対応する必要があるため1週間くらい前には提出を!)
同サイトより
これが届け出の書式で、小中高校とほぼ同じものです
(思ったより簡素だなというのが私の最初の感想です)
ラーケーション、どこに、何しに行くの?
「これってラーケーションになるの?」と不安な方は、サイトに県内でオススメのラーケーションスポット?が紹介されています
と言っても、その場所「しか」ダメだということではなく、家族で話し合って「学びの目的がある場所に行く」休暇になればいいという考え方のようです
サイトでは「保護者等と一緒に、校外で体験や探究の学び・活動を行う」とあるので、その条件を満たしていれば、届け出をして却下されることはないでしょう
また、現時点ではラーケーション後にレポートの提出や証明書の提出は書かれておらず、ラーケーションをすると色々手間だな・・・ということにはならないようです
その他、連続で取得してもいいの?などの質問はサイト内でご確認ください
ここからは、サイトに載っていない部分で3つ続けて書きたいと思います
ラーケーション、気にしておくべきポイント3つ!!!
ここからは保護者として、また、小中高校生に学習指導を行う塾長として、ラーケーションについて3つポイントをかきたいと思います。ラーケーションを考えている方はぜひメモをするか、1つ1つ読んで確認してみてくださいね!
ポイント①:取るタイミング
ラーケーションとはいえ、授業を休むこと、行事があれば行事を休むことには変わりありません。そのため、タイミングによっては、お子様の学習面や学級内での関りなど「置いてかれる」心配も出てきてしまいます
そこで、小中高校生別に「このタイミングがいいかも!」を3つずつ紹介します
小学生のラーケーションタイミング
1:学校行事の翌日(代休になっていない場合)
運動会などで、特に代休がなかった場合、絶好のタイミングといえます
2:(事前に分かっている)短縮授業や半日の日
学校の懇談会などで短縮授業の日は、学校の授業時間も短いため、勉強面の負担が少ないです
3:夏休みの出校日
もともと、出校日は「感想文などの宿題を提出する日(←要は学校事情)」なので、届け出をすれば、出校日より数日前に学校に提出に行くなどをすれば出校日を果たしたことになります
中学生のラーケーション
1:テスト返しの日
定期テストの翌日(翌々日)はテスト返却で各授業が終わるため、勉強の遅れの心配がありません。テストもラーケーション後にまとめて返却されますし、テストの解説も別冊で作っている先生も多いです
ラーケーションを楽しみに、テスト勉強を高いモチベーションで取り組めるかも
2:学校行事の翌日
平日に学校行事があることが増えてきたので代休がなかったりします。そのタイミングで取ることで行事を全力で頑張ったご褒美?にもなりますし、ラーケーション後に切り替えることもできそうです
3:4月か3月
学校の勉強の内容、行事面を考えると4月か3月が負担が少ないです。また、ごきょうだいの入学や卒業を兼ねて家族一緒にラーケーションという動きも取りやすいので、4月中旬や3月中旬あたりが良いかもしれません
高校生のラーケーション
1:テスト返しの日
定期テストの翌日(翌々日)はテスト返却で各授業が終わるため、勉強の遅れの心配がありません。テストもラーケーション後にまとめて返却されますし、テストの解説も別冊で作っている先生も多いです
2:志望する進学先のイベント
例えば、愛知に住んでいて北海道の大学のイベントが週末にある場合、日曜日に日帰りで行くよりも、その翌日の月曜日もラーケーションを取っておくことで、イベントにかける時間も取れますし、志望する進学先の周辺情報や一人暮らしの部屋探しなど、進学先のイメージをより具体的に、より長く(濃く)体験できます
3:部活の大会翌日
部活を全力でやっている高校生は、1回の大会で出し切るので、翌日、通常の学校があったとしても心ここにあらずで授業どころではない可能性が高いです。また、強豪校となれば保護者の方が観戦や送迎をしているケースが多いため、大会翌日をラーケーションにすることで「朝早く起きなくてもいい」日にできます。また、学びの内容についても、例えば家族で瞑想体験などに行くなど「(回復を兼ねて)自分を見つめ直す」という学びの体験をすることができますよね
ポイント②:勉強的なリカバーの仕組み
これは通常の欠席でも言えることですが、学力に関わらず学校の授業を欠席すると、授業が分からなくなる子がかなり多いです。それを危惧してラーケーションを取れない・・・という方もいらっしゃるかもしれませんね
お子様は、学校を欠席した際、その欠席時の勉強をどうカバーしているでしょうか?中高生なら直接聞いてみてください。もし何もしていない(なかには休んだところは分からなくてもいいと開き直っている子も)場合は、ラーケーションを取ったことで、その分、勉強が遅れることになります
ラーケーションを取る場合、体調不良ではないため、日中はラーケーションで体験活動などを行ったとしても、夜は帰宅していると思います。そこで「当日の勉強をカバーする仕組み」について、ラーケーションの内容を考えるのと一緒に考えてみてはいかがでしょうか?
だいたい、小学校なら1日、主要4教科のうち、3教科、中学校なら5教科のうち、4教科、高校は学校によって差があるので事前に曜日の時間割を参照してください
・家で自習させる
・親が教える
・塾で教わってくる(特別授業?)
勉強面のリカバーも考えると、上記の①タイミングが結構大事になってきます。この負担が少ないタイミングの方が勉強の遅れの心配も少なく、自分または親(または塾など)がカバーする労力も軽くなりますよね
ポイント➂:ラーケーション利用はまだ内緒の方がいい
愛知県としては使ってほしい、使う人が増えてほしいと願っていると思いますが、学校でこういう制度が始まっても、一般企業ではラーケーション有休があるわけではないため、子どもが取りやすくなったものの、依然、働く大人が子どものタイミングに合わせて取れるかどうかは、その会社や、その方の役職・働き方にもよります
もし、ラーケーションを利用したことを学校やママ友間で言い広めてしまうと「ラーケーション格差」とでも言うのでしょうか・・・ラーケーションを取れる家庭と、取れない家庭、取れるけどラーケーションで外出できない家庭に分かれていってしまいかねません
おそらく1・2年後には各学校や市町村でのラーケーションの取得状況(利用率・消化日数・主な行き先など)が出てくるでしょう。それまではラーケーションは利用したことはナイショでもいいと思います
新しく始まった制度なので、企業側の理解、学校現場(担任の先生など)の理解、子ども同士の理解に差がある状態がしばらく続くと思われます。タイミング・勉強面のカバーなどについても家族で話し合って、有意義なラーケーションにしてくださいね!
おまけ:ラーケーション×ボードゲーム体験
愛知県のラーケーションの一覧のなかにはありませんが、学び体験という点において、ボードゲームは非常に多くの学びを含んでおり、それを家族で楽しみながら学ぶことができます
現在、平日の午前中に、ボードゲーム教室にて「ラーケーション×ボードゲーム体験会」を企画しようと考えています。本格実施前に、モニター募集を行う予定です(特別価格にてご利用いただけます)
ラーケーション×ボードゲーム体験に興味のある方は、下記のLine追加からお問い合わせください!