高校生の定期テストはタイプ別で対策を!

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高校生の定期テストは「テストの中身」に合わせた対策が肝心

高校生は大学受験(共通テスト)よりも、まずは定期テストです。なぜなら、共通テストや個別試験のようなハイレベルで応用的な内容も、基礎基本は定期テストで培うべきだからです。また、近年の非ガチ受験ではない進路選択をする生徒が多くなっており、定期テストの順位による内申点獲得が最重要の子も増えています

ここでは、定期テストの対策時に見落としがちな「テストの中身による対策の違い」を解説します

まずは、全教科の定期テストを手元に置きましょう

頭のなかで2タイプに分類できればいいですが、記憶があいまいな子はテストを手元に置いてから読みましょう。保護者の方で、我が子のテストを!という方はお子様のテストを見ながらお読みください

テストタイプ1:ワークのまま出すテスト

タイプ1が多い教科→数学、理科、家庭科・情報などの実技教科、英単語、漢字など教科の一部

タイプ1は、テスト範囲に指定されている問題集やプリントから【数字もそのまんま】出ていて、それをランダムにしたテストです。もしかすると数学などは最後の1問を問題集外で出しているかもしれませんが、そこの1問を絶対に正解しないといけないレベル・・・の子は、学年10位の子が1位を取るときくらいのもので、今の時点でタイプ1の教科が85点以下の子は、問題集外の1問は気にしないでください(^^♪

タイプ1対策のテーマは「ランダム」

このタイプ1のテスト対策のテーマは

いかに問題集からランダムに出てきて正解できるか

が勝負のカギです

例えば数学だとワークのページや問題も多いですし、ジャンルもまたいでいることが多いです。そのため、テスト前に「ワークの順番通り」に勉強していると、定期テストの「ランダム」が全く対応できません。定期テストは順番に出してくれるわけでもないですし、ワークのように「あー余弦定理の問題ね」とページで分かるようなヒントもありません

なので、そもそもワークを1回解くので必死だった子、ランダムの対策をしていない子は赤点レベルの点数になりますので、タイプ1のテストは「高得点多数、低得点多数」の分布になることが多くなります

塾屋で行っているタイプ1への対策は?

塾屋では、タイプ1のテスト対策として【ランダムでテストを行う】ことを推奨しています

このタイプの対策で別ワークを用いたりするのはあまり得策とはいえません。このランダムというのは、自分ではなかなか難しいもので、誰かに選んでもらって紙に写してもらってテストとして解けるか試す・・・これがベストだと考えています

塾屋では、このテストをスタッフが選び、時間制限や得点ノルマをつけて、その子が望む水準に達しているかを試します

テストタイプ2:授業、問題集と別問題

タイプ2が多い教科→国語、英語、社会

タイプ2は、例えば現代文で想像してもらうとわかりやすいです。学校の授業ではお話を一緒に読んで解説したり意見を討論したりする授業が多いですが、いざ定期テストとなると入試のように文章があって「(1)~40字以内で述べよ」という問題が出てきます。高校の場合、その現代文の教科書にあった学校のワークは購入しないので、定期テストで初めてその形式で問題を解かないといけません。タイプ2は、このような形式のテストです

テスト2対策テーマは「市販の問題集」

タイプ2の対策のテーマは

定期テストの形式の問題集まで手を出せるかどうか

ここにかかっていると思います

例えば、数学で問題集やワークの類題を出す・・・のであれば、問題の形式や出し方は似ているので、今やっている学校の問題集だけでもいいかもしれませんが、現代文や英語のように、定期テストで初めてその形式でテストをする教科は結果を出すのは厳しいです。このタイプで結果を出せる子は、受験勉強を早くからやっていて、こういう形式を定期的にやっている子か、その教科だけ超得意な子くらいです

なので、タイプ2だとテストの点数はみんなダンゴ状態になり、しかも低めになります(現代文の漢字や英語の英単語などの配点を増やして平均点をあがるときもあります)

実は、高校になると完全オリジナルで一から問題を作るのはかなり難しく時間もかかります。さらには高度な内容の場合、答えが模範解答として出てこなかったり曖昧になるリスクもあるので『学校指定のワーク以外の問題集を参照する(そのまま使う)』という手段を取るテストもかなり多く見かけます

私も生徒のテストを見ていると「あ、これ同じ教科の別会社のワークの問題そのままだ」とわかるときもあります

市販問題集の選び方は?

市販問題集はネットでも大きな本屋さんでもかなりの種類があります。大事なのは定期テストの対策になる本選びなので、もし探す場合は教科のテストを写メして、その形式を見て、問題集を開いてみて「あ、こんな感じの問題や!」というのを選んでみてください(^^♪

※最近ではメルカリで買う子も増えています

塾屋で行っているタイプ2対策は?

塾屋でも、このタイプの場合は、市販の問題集を探すことが多いです。生徒のテストを見せてもらって、この形式が多く載っているワークを探します

理想は、学校のワークなどで一度仕上げたあとで、その問題集をやってみて直前でもう一度解きなおして完璧にする。これでタイプ2の点数は劇的に良くなります(^^♪そもそも、対策として似た形式をやったという自信と意識が出るので、定期テストで初めて見た問題でも形式が同じなので「よし、この形式はやったんだ、頑張ろう」と前向きに取り組めますよね

ただ、タイプ2はこの対策をする段階まで普段の勉強やテスト勉強が仕上がっていないと意味がありませんので、一部の生徒にしかオススメはしていません。実際に別ワークを購入したところで手をつける余裕がなくて使わない子もたくさんいます

この別問題集まで手を伸ばせる子は、ダンゴ集団の点数のなかで確実に頭一つ抜け出すので、点数アップは10点くらいであっても教科順位は急上昇しますよ♪

最後に・・・

よく「タイプ1のような、そのまま出るテストだと実力がつかずに、その場しのぎにならないか」と相談されます。この相談は保護者の方に多いです

おそらく、保護者の方のころの高校時代のイメージで考えていらっしゃる場合が多いのですが、今の高校生の勉強はどの教科も「丸暗記することすら難しい」内容であり範囲の広さであり教科数です

確かに一部の高校では、それでは全生徒がついていけないため、同じ数Ⅰでも、ワークの応用問題は全カット、問題集も「54~78はやりません。テストも出しません」というのを頻繁に行い、しかも全教科そのまま出す、しかも英語は答えになる単語の頭文字が全部書いてある・・・などの配慮があるテストがありますが、それはあくまでも「ガチ受験はしない」高校の話です。その高校で習ったレベルでは共通テストも個別試験も全く通じないのは学校も把握していて『敢えて』そうしているのです

私は大学受験に向き合う高校生を毎年指導していますが、どの高校であれ、定期テスト、いや、そのままランダムに出すテストですら結果が出せない子は受験勉強していてもうまくいきません。なかには定期テストは受験では使わないからと受験勉強に専念している子も見かけますが、その子が定期テストは最悪・・・でも模試の偏差値は65・70ある・・・なんてのは見たことがありません。結果、受験も失敗しています

ガチ受験をする予定の高校生に言いたいのは、定期テストはたしかに受験とは形式もレベルも違う。でも、この狭い範囲、取りやすい形式のなかでも「学びきる」「仕上げる」勉強ができないようなら、ガチ受験はしない方がいいです。今はガチ受験をしなくていい進路選択はたくさんあります。逆に、家族は別にして学校の先生や塾の先生たちは分かっています。「ガチ受験するって言うけど、そもそも定期テストすら無理なのに・・・まぁビリギャル的な確率でワンチャンあるかな」くらいに思っているでしょう

まずは、自分の高校の定期テストを『攻略できる人』になろう!

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