「塾屋」誕生秘話

学習塾「塾屋」誕生ヒストリー

当時24歳、塾屋をはじめた理由

教室の近くには桜の木が並び
毎年、春には満開です。

(思いをそのまま書いたので、つたない部分があることをご理解下さい)

私(坪内)は、そもそも、塾を自分でつくるつもりは全くありませんでした。

ただ、「自分の思いに近い塾で仕事がしたい」と強く思いながら大学4年のときに就職活動をしました。
しかし、どこにもありませんでした。

今思うと、当時の「自分の思い」なんてものは、ただ「自分の自由がきく」程度のことで、具体的なものは何一つありませんでした。 なので、入社後すぐに教室長ができそうな小さな塾に就職しました。

予定通り?自分の裁量が多い環境での仕事が始まりました。

私はそれまで大学時代に塾の講師のアルバイトをしていましたが、授業以外の面では素人同然でした。さらに私は学生時代、生徒として塾に通ったことがなかったため、塾の授業以外の部分を知りません。

そのため、授業以外の部分を自分で決めていく際に余計な先入観や偏見がなく、純粋に【相手(生徒・保護者の方)のために】最善のことを考えることができました。

そうした塾の仕事が評価され、その塾の全体のシステムを任されるようになり【自分で考える】環境が実現しました。それでも、既存の塾のシステムを変えていくことは容易ではなく、1から創れる環境でやりたいな・・・と思い始めていました。

そして入社2年で、その塾を退社。自分で塾を開くことにしました。ただし、今のような確立された考えはなく、今までの塾の延長線という形で2007年1月、私が24歳のとき、塾屋が始まりました。

これまでと違って、自分でしたことが100%自分の責任になってくる。そういった環境で、真っ先に考えたのが生徒と保護者の方の思いでした。

当時24才だった私は、毎日試行錯誤していました。良いものを提供したいという思いだけが先行し、いろいろな塾を参考にしました。 しかし、どれもピンと来ませんでした。

それが本当に生徒や保護者の方のためになっているのか・・・そこで、あるときに考え方が決まったのです。

「そうだ、ないなら自分で新しく作ろう」と。

後に自分の好きな言葉になる「逆を考える」という思考にたどり着き、例えば、個別指導のように1人静かにすることもなくて、全体授業のように聞いているかわからないこともない・・・そうだ!2つの良いところを合わせた授業をしてみよう。

それで生まれたのが、現在、軸になっている授業の1つ、参加型授業です。

全体授業の形式ですが、2人がチームになって責任感を持ちながら、協力したり教えあって解決していく。 結果的に、これは社会に出て必要なコミュニケーション能力の育成にもなります。

この授業には「会社の会議やチームでの活動のスタイルに近い」と地元の大手企業から取材を受けるほど、社会で生きる授業になりました。

このように、1つ1つの授業やしかけを創っていきました。

今では自信をもっていえます。
「塾屋は今までの塾にない塾です。しかし塾屋は保護者の方や生徒にとって、まさにど真ん中!の塾になるものだと思います。今までの進学塾・個別指導塾とは一線を画し、新しいジャンルの塾であることは間違いありません」と。

きっと、もともと「こういう塾にしたい」という願望は心のどこかにあったのかもしれません。しかし、それを発揮できる環境にありませんでした。

今も大事にしている「環境が人を変える」ことを身をもって経験しました。


次に、数々の環境としかけをつくってきた塾屋の信念・システム・方針の土台となっている経験について話します。

それは弟の高校受験です。

5つ下の弟は野球少年で勉強以前に基礎知識もない子でした。

(小5で日本の首都を知らなかったり、方角を知らなかったり)

長男の私は勉強を人並みにやって大学にいき、次男は野球で特待生になるほどでした。比べてみると、特になにもなかった三男は家族で父や次男にバカにされていました。

そして、時は流れ、弟が中3のとき、勉強しないと行ける高校がない弟に、私は勉強を十分に見てあげることができませんでした。

私が一人暮らしを始めたため十分な時間がなかったこともありましたが、なにより「これで成果が出る」という指導の自信がありませんでした。つまり、弟に何をしていいかわからなかったのです。

少し授業をするだけでは意味がない。なにせ全く出来ないわけで、何年分と復習の山がある。教育大学で学んだもの、大学1年生の1年間の塾講師経験だけの自分には何ももっていませんでした。

結果、定員ギリギリの高校に合格、しかし私自身、悔しい思いがありました。

結局、弟に何もしてやれなかった… きっとウチの弟みたいな子はたくさんいる。

そういう子に、授業だけじゃなく環境や刺激や安心や希望を提供したい。

塾屋の原点は弟にあり…なんて将来、本とかに書いたら弟に名誉毀損で訴えられそうな気がしますが(笑)

弟がいたからこそ今の方針やシステムがあります。

こう書いてしまうと、成績下位の生徒向けの塾かと思われてしまいますが、そうではありません。

生徒1人1人の状態に合わせた【環境】と【しかけ】を提供することで成果が出る。

これまで、成績が下位の生徒でも上位の生徒でも勉強スタイルや考え方が変化し、成績も上昇していきました。

今なら、弟のような生徒でも指導できる。

そう自信を持って言えます。

塾長 坪内 康将